ソニー対ビクターの死闘 ビデオ戦争の内幕
ベーターは何故VHSに敗れたのか。
偶然、古書コーナーで目にした一冊。
タイトル 「陽はまた昇る 映像メディアの世紀」
写真をご覧いただいてお分かりになると思うけど
669頁の大作だ。厚さ25o。
ビデオの規格、VHSが世界統一規格になるまでの
SONY対ビクターの企業間戦争ノンフィクション。
登場人物は盛田昭夫(ソニー),松下幸之助(ナショナル)
そして真打が、ビクターの高野鎭雄だ。
その他、三洋電機、日立、東芝、三菱電機、
新日本電気(NEC)など家電メーカー、音響メーカー
などビッグネームと社長たちが登場する。
ビデオコーダーで先行したソニーのベーターが何故
後発のビクターVHSに敗れ去ったのか。
良いものであれば必ずユーザーに受け入れられるのか。
良いものとは?
安価? 使いやすさ? ユーザーのニーズと合致?
もっと大きな要素、それは
世界規格になること。
開発者たち、メーカーの経営者たちにとって、
製品開発とは、世界市場での戦いなのだ。
日本国内のみに目を向けた製品開発は海外メーカーに
駆逐される運命にある。
技術開発の世界を目指すエンジニア、
エンジニアを目指す学生諸氏にも
是非お読みいただきたい一冊だ。
単行本 1999年11月 発行
文庫本 2002年6月 発行
トピックス1
ビデオコーダーの普及に貢献した当初の原因が、
成人向きピンクビデオだったという事実には、
ちょっと驚き。
日本の映画産業がTVに負けた歴史でもある。
アンダーグランドがビデオコーダー普及の下支え
になっていたとはね。
トピックス2
ビデオ、DVDのレンタルショップ TUTAYA 。
実は、ビデオ産業の普及を予感したサラリーマンが
脱サラしてスタートした一坪ショップだったとは。
これにもサプライズ。