2008年06月04日

携帯電話の開発

IMGP2095.JPGデジカメ基盤.jpg



携帯電話の開発を通じて、仕事内容を見ていきましょう!

開発の仕事は、新製品の企画段階からスタートします。
今回は携帯電話の開発をイメージして読んでください。

【ステップ(1) 企画】
 必要となる全ての機能を洗い出し(これを"機能ブロック"と言います)、
 それぞれに求められる性能及び価格の目標を決めます。
 回路設計、ソフト設計、機構設計の各チームが意見を出し合い、スペックを決定していきます。
 「いい商品をつくりたい!」という熱い思いに溢れるエンジニアが集って、ガンガン意見を述べ合います。
 そこは妥協なしの世界です。まるで異種格闘技のような緊張感と刺激にあふれています。
 
 輸出品については、現地国の規制に従った設計も加わります。
 他の機器への影響を規制する電波法や互換性を確保する通信プロトコルなどが主な規制です。
 このようなプロセスを経て、ようやく商品の詳細が確定し、
 生産地、生産台数、販売時期、販売価格などが決まるのです。
  
【ステップ(2) 回路設計】
 各機能ブロックの回路構成や製品全体について、詳細な回路設計を行ないます。
 表示素子(液晶表示素子など)、撮像素子(CCDカメラなど)、LSI、電池など、全ての部品仕様がここで決められます。
 部品の選定に当たっては、部品メーカと交渉を行い、各部品の「納期・コスト・性能」を徹底的に見直します。
 このような交渉も、実は、エンジニアの仕事なんですね。

 プリント基板設計も重要な要素となります。アナログ性能の決めるのは、このプリント基板設計です。
 昔は手書きで設計したものですが、今では"CAD"を使って設計します。


 携帯電話の場合、8層の基板を使用して小型化を達成しています。
 あのサイズにパソコン並みの機能がぎっしり詰まっているのです。
 さらに、生産工程で作り易い設計にする考慮もこの段階で行います。

 ※写真は、筆者が5年前まで使っていた折りたたみ式携帯の、操作キーの方の基盤です。写真をダブルクリックすると、本当に沢山の電子部品で構成されていることがわかります。 正直良く作ったものだと感嘆です。

【ステップ(3) 性能評価】
 これも設計の重要な仕事です。
 長期間使っていても性能が劣化しないかどうかの信頼性評価を行います。
 すぐに壊れてしまう商品が出回れば、一気に信用をなくしてしまいますから・・・。
 温度を上げたり下げたり、環境条件を変え、あらゆる角度から分析、検証します。
 少しでも不具合が見付かると、徹底的に原因を調べ、解決してからでないと生産工程には移れません。

以上、ごく簡単にまとめました。実体験がない皆さんには少し判りにくいかもしれませんね。

しかし、携帯電話の本質である、
「弱電界での通話品質、通話時間を延ばす低消費電力化、画像の鮮明さ」
という性能は、ほとんどが電気電子回路設計者の仕事なんだということが伝わればうれしいです。
携帯電話の性能は、まさに電気電子エンジニアが作りこんでいるのです!



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